バルセロナの旅 6 ・・モンセラツトへの日帰り旅

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12月28日(月)
 予定どうり朝5時に起床。ミージがガイドブツクを確認しながら、突然「バレンシアの火祭り会館、今日休みだ!」と言った。ならばフィゲラス、ダリ美術館は・・・?「あーっ! 月曜日、今日休みだ」、ほんとに、今気づいて良かった。おとといのサン・パウ病院の教訓が少し役立った。急きょ予定変更、本日はモンセラット観光に変更した。

 少しゆっくりできる。昨日と同じ様にサンドイッチ、ミルク、トマトとチーズのサラダ、ヨーグルト、コーヒーをいただき、L3のメトロでエスパーニャ駅に向かった。


 エスパーニャ駅ではカタルーニャ鉄道への地下通路があるはずなのに、見つからない。一度地上に上りスペイン広場に出てしまった。外はまだ暗い。カタルーニャ鉄道の地下乗り場の入口がよくわからない。困った。信号を渡り、通りを一つ隔てたら、ようやく地下通路の降り口に出た。

地下に下り、券売機の前のスタッフにモンセラット行きの切符の買い方を尋ねた。


 モンセラットまでは、ロープウェイで行く方法と登山鉄道で行く方法があるらしい。私たちは、登山鉄道で行く方法を計画していた。ロープウェイで行く場合は、一つ手前の駅で降りる。例によって、用紙に予め必要事項を記載して準備していたものを提示した。スタッフのおじさんは何も言わずにお金を受け取り券売機を操作してくれた。だから、どうやって買うのか、私には未だに分からない。
7時25分、列車はスタートした。

 車内はガラガラに空いている。列車が地上に出ても、外は暗くバルセロナ郊外の景色を楽しむことはできなかった。約一時間で列車は登山鉄道の乗換駅モニストゥロル・デ・モンセラツトに到着した。少しずつ明るくなってきた。


 ここで20分程待ち、登山列車に乗り継いだ。やはり車内はガラガラ。


 小さな町だが、意外に大きな学校が見える。
発車してすぐに団体専用バスの駐車場のある駅に停車した後、大きな橋を渡り、カーブ、いよいよ山登りの斜面にさしかかる。


 少し登ると雲の中に入り、視界が消えた。登ってはいるが、景色は何も見えない。ずっとこんな感じだったら今日は何も見えない。運が悪い・・・・・・。しかし、程なく巨大な岩々が見えてきた。凄い迫力で迫ってきる。段々と下方に雲海が見えてきた。


 雲海には高低差があり、それが白い滝の様に流れている。上空は青く、朝日が輝いている。下界の景色は見えないが、左方は雲海、右方は巨大な岩々、息をのむ絶景だ。急に視界が開けたから、余計に引きつけられた。
 終点のモンセラット駅についた。標高972m、寒いと思いマフラーを用意していたが、思いのほか、あったかい。まだ、時間が早く、人通りは少ない。日本人の若いカップルと写真撮りを交換し、前の階段を上り、修道院に向かった。


 修道院前の広場はパワースポットとして知られているらしい。


 修道院の中の黒いマリア像に向かった。10人位の人が対面の順番を待っていた。


 このマリア像は、12世紀のものと推測される木彫りの像だ。当初は白かったそうだ。願い事を叶えてくれるという像は、マリア様の手の部分だけバリアがなく、直に手で触れられる。心をしづめ、手に触れ、願いごとをとなえた。威厳なのか、パワーなのか、何か、ジワッと心に届いたような気がした。


 修道院の中は、凛として、荘厳な雰囲気だ。


 修道院を出て、目前にそそりたつ奇岩に直線的に登っているケーブルカーに乗った。

 斜度が凄い。下から見るとほぼ直角に見える。実際に乗ってみると少し余裕はあるが、それでも怖かった。ロッククライミングのトレーニングだろうか。ロープを束ね持っている男性二人も同乗していた。
 上に登ると、色々なハイキングコースの案内表示があり、私たちは、二か所、20分程散策してみた。向こうの谷に小さな街が見え、反対側の山の上には、サンジュアン祈祷庵が見える。すっきり晴れた日には、ピレネー山脈から地中海まで見えるらしい。
 2つ目のケーブルカーは、ものの300メートルほどのゆるい斜面を下るだけだったが、そこから40分程歩けば、黒いマリア像が発見されたサンタ・コバの洞窟に通じているらしい。

 途中にガウディ作のモニュメントもあるらしいが、1時からの少年聖歌隊の歌声を聞きたかったので、10分程で引き返してきた。急いで一か所しかないカフェテリアで昼食を取り、修道院に向かった。
修道院の中では、大勢の人が聖歌隊を待っていたが、本日は年末でお休み、とガッカリ・・・・・。


 モンセラットは、ガウディもここを訪れて建築のインスピレーションを得たという。そういえば、先日見たサグラダファミリアの映画で、今建設中の正面のファサードのイメージがこのモンセラットの岩々のイメージだ。このばらしい絶景の数々、黒いマリア様、修道院などから私たちもたくさんのエネルギーを頂いた気がする。
 下りの登山電車に乗り、出発を待った。 向かい側の座席に日本人のご夫婦が乗ってこられ、話がはずんだ。下りの車窓は雲もすっかり消え、グランドキャニオンのような景観がすばらしかった。

 向かいに座られたご夫婦の年齢は、70代後半ぐらい上品な感じだった。話の内容から、東京神田の老舗のご主人らしい。お店は息子たちが引き継ぎ、時々手伝う程度とのこと。奥様は「色々病気持ちでねぇ、いつ、どこで死んでもおかしくない身体なのよ」と言われる。ニット帽をかぶり、(治療により?)脱毛している様子。「座席が取れなかったら床に座っていたくらい、体はきついのよ」と言われる。ご主人は、塩見七生の小説を読んで、ヨーロッパに興味を持ち、それからご夫婦でヨーロッパをあちこち周っていると。今回はバルセロナ、マラガ10日間の旅で明日からマラガに向かわれるとの事。ご主人は仕事で何度もヨーロッパを訪れている様子だったが、それでも、片足を引きずって歩いておられる。この年齢とこの健康状態で二人旅をする気力に敬意を表した。司馬遼太郎の「街道をゆく」の話を淡々と話して下さり、有難うございました。旅ならではのいい出会いに感謝です。


 あっという間にバルセロナに到着。また、サンツ駅にに向かい、バレンシア行きの切符の予約取りに再トライした。昨日より、窓口が増え、番号札を持たされ、順番を待ち、明後日のフィゲラス行のAVEの予約もすんなりクリアできた。よかった!!


 メトロでカタルーニャ広場で下車し、エル・コンテ・イングレスのデパートで職場用お土産のチュコレートを買い、ついでにイチゴ、カットレタス、ひよこ豆等を買い、ランブラス通りに戻った。今日はスペインならではのバルに入ってみよう!  美味しそうなシーフードが並んでいる店に入り、まずビールを注文した。

 それからカウンターに向かい、店員に指差しであれ、これ、と食べたいものを注文した。結局生ハムとアンチョビのカナッペ、ムール貝のワイン蒸しとパン、タコや玉ねぎのマリネ、小エビの串焼きを食べた。美味しかった。

 気分も上々、ホテルに戻り、イチゴを食べ、9時には就寝した。本日も17057歩、よく歩いた。明日はバレンシアの日帰り旅だ。


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